神奈川県保険医協会は2009年10月より、県下市町村議会に対し細菌性髄膜炎の予防ワクチン(ヒブ、小児肺炎球菌)の定期接種化を求める意見書を国に提出することを求める陳情をスタートした。この陳情は閉会中の委員会及び2009年12月議会にて審議される予定。
細菌性髄膜炎は非常に予後が悪く、乳幼児にとっては最悪の感染症ともいわれ、既に諸外国の多くで定期接種化されており、「過去の病」となっている。日本では昨秋にヒブワクチンが発売、今年9月に肺炎球菌ワクチンがようやく承認されたばかりで、現在はヒブのみ任意接種で行われている。定期接種でないため、接種費用は4回接種で約3万円の自己負担となり、子育て世帯の経済的な負担にもなっている。
神奈川県保険医協会は今回、細菌性髄膜炎の原因となるインフルエンザ菌b型(Hib=ヒブ)と肺炎球菌のワクチンを定期接種化するよう国に意見書を提出することを陳情。いち早く2009年9月議会で審議された横浜市では不採択となったが、既に神奈川県議会(09年3月24日付)、川崎市議会(同年3月19日付)、座間市議会(同年9月24日)からは議員提案により同趣旨の意見書が国に提出。この問題の重要性が周知されつつある。
神奈川県保険医新聞より抜粋
(2009年10月15日・第1772号)